過去の雑記

コンプレックスは直さなくていい

吃音をお持ちになる

ある方にお会いさせていただいた。

 

信頼される人柄と

世のため人のためを思う志。

 

その仕事において

圧倒的に成功されていることは

誰の目にも明らか。

 

僕がその人に会いたいと思ったのは

大勢いる中での何気ない会話で

「実は私は吃音で・・・」

という言葉が妙に気になったから。子どもの頃からずいぶんひどいいじめに遭い、それを乗り越えて来られた。そういう方に強い興味が湧く傾向がある。

 

離婚して子どもに会えなくなったことを、僕たちに話してくれた中学の担任の先生もそうだった。

 

僕はそういう人に魅かれるらしい。

 

その吃音をお持ちの方からいろいろ質問され、僕は聞かれたことに丁寧に答えたつもりでいた。ところが途中から、明らかに厳しい言葉が何度も返ってきた。

意図的で、嫌悪感すら感じたので、僕は正直話を切り上げて帰りたいと思い始めた。紹介してくださった方は、僕の第2の人生における師匠だと思っています。だから、後日謝る覚悟をして、できる限り言葉を選び本音をぶつけてみた。

すると、不思議なことが起きた。みるみる打ち解けさっきまでの厳しい攻撃的な空気がなくなり、穏やかな言葉と表情に変わっていった。

僕は自分のコンプレックスを正直に伝えながら、思いを話した。その時に言われた言葉。

 

「コンプレックスは直さなくていい。」

 

その方は、吃音のおかげで、悩んでいる人、困っている人の気持ちになってサポートができる、応援できる。それがその方の生きる意味でもあり、その方にとっての人生の本質だとおっしゃっていた。

 

ずっと自信がないまま生きてきた自分にとって、とても心に響く言葉でした。数えきれないほどたくさんのコンプレックスを持つ僕にとって、希望となる言葉であり、生き方であり、存在でした。

 

続けて言われた。

「あなたと話していて、ほんの数ミリの違和感を感じた。まちがった方へいかないように厳しいことを言っておこうと思いました。」

 

42歳にして、厳しい言葉をかけられて、これほど嬉しくて感謝するとは思わなかった🌸